Schools Online: 一校ずつ…世界をつなげていく
     
目次
 
はじめに
 
何に接続しますか?
 
異なる接続方法
 
おわりに
 
著者について
   
脚注
   
図表の一覧

Schools Online
教育現場へのインターネット導入のために
通信接続に対処するために

このページは Erik Anderson により翻訳されました。
目次
2001年7月

はじめに

何に接続しますか? 異なる接続方法 おわりに

著者について


脚注

図表の一覧

はじめに

コンピュータネットワークの世界ネットワークであるインターネットは、教育界でますます重要になっています。 2001年現在インターネットの使用目的は以前と変っていません。つまり、コミュニケーション、情報資源へのアクセス、そして地域では入手できないコンピュータ資源へのアクセスを確保するためです。 現在、インターネットはほぼ全ての国にも及び、インターネットの成長は不均等とはいえ、ユーザや接続しているコンピュータは急増しています。 急増しているのは主に先進国や都市部です。 アイルランドでのNUA調査では、2000年末には4億人、つまり世界人口のおよそ7%がインターネットに接続していました。 中東では人口のおよそ0.6%、アフリカでは0.8%、北米では41%に及んでいます。

こうした地域差は、富、文化、インフラストラクチャー、テクノロジーに対しての態度、政府による規制、そして学校や大学における新技術に関するトレーニングや研修、さらにマスコミでの取り上げられ方によるものです。 教師や生徒はインターネットを使ったことはなくても、その大多数は、テレビや新聞または人づてによって見聞きしています。


 


Schools Online は20カ国でのインターネット接続プロジェクトを支援しており、それぞれが異なる通信ネットワークで、異なる法律や規制の下に行われています。 多くの国では都市部と農村地域、首都と別の都市では提供されているサービス面で差があります。 固定回線には従来の電話網、セルラー・サービスには新しいネットワークという所もあります。 インターネットも含めてデータ通信ネットワークは、ある場合は公衆電話網の一部であり、場合によっては光ファイバー、衛星、そしてワイアレスのインフラストラクチャーによって行われています。

このガイドでは、インターネットへの接続を要する学校へのサービスの選択肢を基本的に説明します。 この情報は、学校だけではなく他の組織や中小企業にとっても役立てていただけるでしょう。 学校での接続状況により、教室、図書館、そして技術センターで、どの様なことが可能なのかを、参考にしていただけると思います。

インターネットのインフラストラクチャーは絶えず変化しています。 毎月新しい技術が開発されており、既存の技術が改良されています。 こうしたことが、どのようなものを購入し、どの様なサービスを選択し、いつ既存の技術から新しい技術に変更するのかを困難にしています。 ですので、ここでは、現在可能な接続選択肢を検討し、将来可能な技術にも触れてみましょう。情勢は刻一刻変化していますので、これから述べるオプションはあなたの学校には向いていない可能性もあり、新しい技術が予期せずに登場する可能性もあります。


 

 

これを読み始められた時点では、インターネット接続についてあまりご存知ないかもしれません。しかし一旦勉強されれば、必要な決定をされる時点では、あなたも、同僚や地域の関係者と共有する重要な知識・経験をお持ちになることと思います。 インターネットの長所は自分の知識や経験を後進の人々に簡単に引き継げることです。 このサイトが出発点となることを願っていますが、また最終のものにならないようにとも願っています。 このサイトについてのご意見、ご感想をguide@schoolsonline.org
までご連絡ください。

多い選択肢、流動的な料金

以下の接続オプションがあなたの学校で全て使えるわけではありません。 そして料金は国や地域によって異なります。 あなたの国ではどの様な選択肢があるのか確認できますか? 相談できる人々や組織は多くあります。例えば文部省や学区には技術スタッフがいます。 インターネット協会1は数十ヶ国において地方支部があります。 協会の会員のなかには、あなたの地元の状況について相談できるボランティアもいます。


 


大都市のタウンページに載っている情報通信会社は、通常提供しているサービスについて相談を受けています。インターネット接続サービスを行っているところもあり、インターネット・サービス・プロバイダ(ISP)と呼ばれています。 インターネットアクセスが既にあるのであれば、ザ・リストという世界中何千のISPを一覧で掲載しているサイトであなたの国のISPを探すことができます。 http://www.thelist.com/ 全てのISPが掲載されているわけではありませんし、ISPの業界は不安定ですから突然買収されたり廃業したりすることもありますので、完全なリストではありません。主に大都市にある600以上の 「無料」のインターネットアクセスを提供しているISPを掲載するサイトもあります。 「無料」ということで、インターネットアクセス利用と引き替えに、全てのページに掲載されている広告を見なければなりませんし、あなたのインターネット利用を調べ、業者にその情報を売っていることもあります。要するに、無料のアクセスと、あなた自身のプライバシーと時間を引き替えているのです。2000年末では、この様な会社はアフリカでは4社、中南米では40社、そしてアジアでは30社ありました。 http://www.isp-for-free.com/


 

 

インターネットでは何をしたいのですか?

接続の種類により、インターネットで何ができるかが決まります。 速度と使用料金によって接続が異なります。 低価格の接続では、学校が容易に生徒や先生にアクセスを提供できるのにたいして、高価格の接続は予算管理を難しくします。 文中や会議で書き手やネットワークのユーザは、接続速度について次のように語っています:
「56kbの接続を持っている」
「ISDNで接続している」
「これからT1の専用回線にする」
「こちらの電話網はとても古いから、9600のダイアルアップ接続しかもっていない」

これらの用語は接続の種類を表しています。 ここではそれぞれのオプションについて説明します。

ネットワーク接続速度は、1秒あたりのビット数(bps)で計られます。 「帯域幅」という用語は接続速度を表します。 他には「回線容量」や「処理能力(「スループット」)もあります。 数年前には、接続速度はわずか300bpsでしたが、すぐに1200、2400、そして設備の技術が上達するにつれてモデム(電話の信号をデータの信号へと変換する機器)の速度がおよそ56,000bpsにも上りました。 ほとんどの新しいコンピュータにはモデムがすでに内蔵されていますし、別の機器にも接続でき、コンピュータ全体よりも携帯しやすい外部モデムも販売されています。 ネットワークの速いところでは1,544,000bps(T1の接続)、2,048,000bps(E1の接続)、それよりも速い速度でデータが流れます。 実験用ネットワークは10億bps以上の速度で操作されていますが、今のところは学校にはほとんど使えていません。

一般的にいうと、速いネットワーク接続があると、より多くのサービスを使え、より多くのコンピュータをネットワークに接続できます。 学校がより生産的になり、より多くの生徒がネットワーク資源を使えます。 あるコンピュータの記事やコンピュータ製造元の広告では、接続が遅ければ役立たないように書かれていますが、そうではありません。 1980年代では、インターネット全体は米国での平均的な消費者が自宅で使うパソコンの接続程度の速度で運営されていましたが、にもかかわらず何百何千の科学者と研究者は接続が遅くても画期的な進展を成し遂げました。 接続が遅くても、多くのことができます。 次に、接続の速度を独断的に分けて、それぞれの帯域幅でできる操作の説明をしましょう。


遅い接続: 9600bpsまでのもの。 これらはメーリングリストを含めての電子メール、小さなファイルの送信・受信、データベースの検索、チャット、そして複雑ではなくてグラフィックスが少ない限りウェッブページの閲覧もできます。 遅い接続をお使いであれば、電子メールを使ってウェッブページを検索することができます。 説明書はこちらにあります: http://www.bellanet.org/email.html 遅い接続は一台のコンピュータには適していますが、ネットワークでは不十分です。

平均的な接続: 56bpsまでのもの。 欧米では多くのホームユーザはこの速度で接続しています。 ウェッブページを閲覧したり、音声ファイルを聞いたり、チャットや電話をしたり、ファイル添付のメールを交換したり、遠隔のサイトから中程度のファイルをダウンローづしたりすることができます。 小さなネットワークがひとつのモデムを共有してインターネットに接続する場合もあります。


 


速い接続
: 256bpsまでのもの。 この速度の接続では、前述の操作が全てできる上に、インターネット経由でビデオを見る、大量のファイルをダウンロードする、音声・テキスト・ビデオを使ってリアルタイムで共同作業をする、学校のネットワークの情報をインターネットで提供する、ラボや教室で複数のユーザを扱ったりすることができます。 どの場合でも、一台のコンピュータを集中的に使うか、集中的ではなくコンピュータのネットワークを使うか、という妥協があります。 つまり、誰かがビデオを見ていれば、他のコンピュータの接続性能が悪くなります。 これは、帯域幅の能力を超えたユーサー数が同時に使用することによる問題です。

高速接続: 2,500bpsまでのもの。 米国では一部の学校がT1の速度で接続しています。 これによって多数のユーザが複雑な操作をしても性能は悪化しません。 一方、Napster(ナプスター:人気を集めている、MP3形式の多メガバイトファイルのシェアリングサービス)のような新しいプログラムではネットワーク資源を集約的に使いますから、同時に多くの人が使用すると接続は高速でも性能は悪化します。 そのため、いくつかの大学は校内ネットワーク上ではNapsterの使用を禁止しました。

ページのトップへ

何に接続しますか?

インターネットは世界中にある何千のネットワークからなります。 何百万のコンピュータが資源、例えば情報、ファイルサーバ、そしてネットワーク自体を共有しています。 別種のコンピュータやオペレーティングシステムがお互いに容易に通信できるように、これらのネットワークは共通基準やプロトコールを用いています。 IBM、アップル、マイクロソフト、Sun、Linux、そしてその他数多くのオペレーティングシステムはインターネット接続にTCP/IPのプロトコールを使っています。

図1:インターネットに接続する

接続回線の種類により、受けるサービスが異なってきます。 インターネットの一番早い部分はバックボーン(ネットワークの基幹を形成する高速大容量回線)とよばれています。 実は、大容量のデータを大陸から大陸へと、あるいは米国やヨーロッパ、あるいはあなたの国を横断するバックボーンや幹線はたくさんあります。 途上国ではネットワークの多くは、陸路、海路、あるいは衛星で米国やヨーロッパのインターネットのバックボーンに直接接続しています。ヨーロッパとアメリカへの接続に加えて、地域での協力や地元の接続を促進するプロジェクトが多くあります。 しかし、現在多くの通信はヨーロッパと北米を経由していますが、ネットワークが改良されインターネットのユーザが増加するにつれて、別の地域でも急成長しています。


 

例えば、アフリカの農村地域の学校は、地方都市のネットワークに接続し、そしてメッセージやデータは首都へと流れます。 そのメッセージは、首都からアメリカあるいはヨーロッパを経て送り先に届けられます。 どのようなデータでも、このように送り先に着くまでに多くの経由があります。 ある場合では、隣国の人へのメッセージが、先ず首都へ、そして米国、ヨーロッパ、隣国の首都へと通信されます。 言い換えれば、ネットワークは必ずしも地理的に最短距離をたどるわけではありません。 ネットワーク上の最速ルートは、直線でない場合もあります。

ネットワークのある部分は、ほかの部分より通信が混雑し、お使いの接続を大幅に左右します。 インターネットの価値は、ユーザと情報、ならびにコンピュータ資源の便利さですが、一方これは混雑の原因になっています。 お住まいから首都への私道があると例えてよいでしょう。 この私道では交通がありませんから走行速度は速いのですが、公道では車も、トラックも、さらに動物や歩行者も同時に道を使っています。 従って、速度は下がります。 首都にあるインターネットサービスプロバイダー(ISP)に56kb直接接続しているほうが、首都にある大手のISPへ1本の56kb直接接続しか持たない地元のISPに複数のユーザが56kb接続している場合と比べると、速度は速いのです。 主にはネットワークの端から中心に近いほうが、接続の速度は速くなりますが、必ずしもそうあるわけではありません。 端が中心に近い部分より速い場合があります。 どうしてこのようなことが起こるのでしょう?

小さな町ではISPが町で高速の接続を提供していても、町とインターネットのバックボーンへの接続は、その速度の何分の1になるかもしれません。 その結果、使用の多くが町内に限る場合を除いて、加入者は高速の接続を借りていても、データ通信は高速ではありません。 通常、それぞれの地域のネットワーク構造を表す公式のネットワーク図があります。



ネットワークはなぜこんなに違う速度で発達してきたのでしょうか?

ネットワークはかなり異なった速度で成長してきました。 これは言語、電話会社のこれまでの経営、どのような会社が国に投資しているか、ある技術を許可し他の技術を禁ずる法律、そして企業家にっとての景気現状、といったものの結果です。 政治にも関係があるかもしれません。 一般的には、農村地域では、首都やほかの大都市が入手している資源やインフラを同様に手にいれることはできません。 沿革や費用は、それぞれの国で異なっています。 このため、ここで説明しているサービスについて費用をお知らせするのは、不可能です。

残念ながら、情報通信網を一番必要としている国では、インターネットへの接続費が個人や組織にとって、もっとも高くなっていますが、Schools Online のようなプロジェクトの恩恵で、この状態はいつまでも続かないでしょう。 規制当局が新技術をある範囲内で許可するのは重要です。何故なら、ビジネス界や政府にとって利益になるのと同様に、市民社会において学校や他の公共機関にとっても利益になるからです。 ある非営利の情報通信に関わる団体は、学校、図書館ならびに通信センターで使う情報通信の新技術にたいして、政府が有利なレート設定をするように宣言をだしました。 詳しい情報は、Papallacta(パパヤクタ)の宣言(エクアドル)を参照ください: http://www.tele-centros.org/english/manifiesto/manif_en.html

異なる接続方法

このセクションではインターネットへの接続方法について説明します。 サービスには大まかに四種類で、電話網、衛星、地上の無線システム、そしてケーブルテレビ網があります。 費用の面での問題がありますので、光ファイバーやマイクロ波、および光ネットワークは取り扱いません。 多くのシステムは一つ、あるいは複数の技術の合成物です。 つまり、電話回線が町の接続先までつなぎ、そして無線システムがその信号を他のユーザへと割り当てるか、あるいは衛星やマイクロ波を用いて遠隔のエリアを光ファイバーのネットワークにつないでいます。 多くの電話網は、光ファイバー、銅線、衛星、セルラー、マイクロ波、そしてマイクロ波の複雑な合成です。

電話回線ネットワークを用いるサービス

ダイアルアップ接続とモデム: 「ダイアルアップ」というと回転式のダイヤルのある従来の電話機を指しますが、ダイアルアップ接続はもっとも広く使われているインターネットの接続方法です。 コンピュータは情報をデジタル形式で格納しますが、電話網は情報(例えば声など)をアナログ形式で通信します。 モデムはコンピュータに内蔵してあるか、外部に接続され、デジタル形式の信号をアナログ形式へ、そしてその逆に変換します。 速度は1秒あたりのビット数で計られます。 モデムの速度は現在57,600bpsに達していますが、従来のもので300bpsを超えない物もあります。 ある種のモデムはファックスの送信・受信ができます。 電話回線の質は場所によって異なりますから、低質の電話回線での回線ノイズがあっても切れない高質のモデムを設置するのが大切です。 ISPでは、全顧客のためにモデムと電話回線を数多く備えています。 しかし、利用者の数に対してモデムの数が充分でない場合は、接続しようとすると話中信号になることもあります。 多くの国で他にも問題がありますが、それは電話回線の質が低いことです。 モデムが回線ノイズを拾うと速度が下がりますので、新しいモデムを使ったとしても、14,400bps以上の速度にならない所が多くあります。 モデムは電圧急上昇から守られ、悪天候や稲妻から守られるように設置しなければなりません。 モデムと電話網を利用する学校にとって選択肢はたくさんあります。


図2:ダイアルアップ接続

セルラーによるネットワーク: インターネットへ接続するためにセルラー電話しか選択肢がない学校がありますが、接続の速度はとても遅く、費用は高くなります。 他の選択肢がない限り、これを検討する以外ありません。 ここ数年のうちに幾つかの国で、新しいセルラーサービスが提供される予定です。 日本では2001年に登場する予定ですが、拡大の費用は非常に高くなります。 この3Gセルラーは携帯電話の使用者に高速、144kbpsから2mbpsまでの接続を提供します。 セルラーのサービスが従来の電話網より速く拡大している国にある学校にとっては、これが解決策の一つかもしれません。 しかし、今のところセルラーによるネットワークは接続を要している学校に対して実用的な選択肢をほとんど提供していません。

一本の電話回線: 電話回線が一本しかない場合では、電話とファックス、そしてコンピュータに設置したモデム間で共有できます。 しかし、授業日にはモデムの使用予定をたてないと、電話とファックスを使う人にたいして迷惑になります。 電話回線での接続費は地域、国、およびISPによって異なります。 ある学校では毎日わずかの時間しか使えないかもしれませんが、他の学校では均一料金を払って、連続して使用しているかもしれません。




別のインターネット用電話回線: 学校が、電話やファックスを接続していない別の電話回線をつかってISPに接続する場合、モデムひとつとコンピュータひとつで、あるいは複数のコンピュータがひとつのモデムを共有することもできます。 追加機器とソフト、例えば Wingate http://wingate.deerfield.com/ や Webetc http://www.webetc.com/を使えば、一つのモデムを共有してコンピュータの小さなローカルエリア・ネットワークとなります。 インターネットの使用によって、性能は異なります。 主な使用が電子メールですと、ウェッブの閲覧やファイルの交換をする場合と比較すると、ひとつのモデムに接続するコンピュータの数を多くすることができます。

複数のインターネット用電話回線: 電話回線の値段が高くないのであれば、モデムの数に合せて学校に複数の回線を設置して、それぞれのコンピュータに専用回線を接続することもできます。 他の選択肢としては、いわゆる「モデムチーミング」を使えば、二つのモデムと二本の回線を、上限速度が110kbpsの一本の仮想回線にすることができます。 多くのISPは、このようなことを禁じていますが、他の高速接続が使えないところでは用いられています。

専用回線: 一番簡単な構成は学校と電話会社やISPの間をつなぐものです。 値段は高いですが、これは信頼性と専用のための費用といえます。 学校が閉まっていても、回線が使れていなくとも、支払わなければなりません。 専用回線は特別な設備を必要とします。 回線の両端にはCDU/DSUを設置しなければなりません。 CSU は Channel Service Unit (チャンネル・サービス・ユニット)を、DSU は Digital Service Unit (デジタル・サービス・ユニット)を意味します。 これらはダイアルアップ接続で使われるモデムの代わりになるものです。 速度は56,000bps(56kb)からT1(1.56mbps)までです。


 


図3:専用回線

統合デジタル通信網(ISDN): ヨーロッパと日本では大人気を集めています。 しかしながら、新しい技術が、インターネットへの高速接続としてISDNに取って代わっています。 電話会社の過去の投資のおかげで、新しい技術との競争できなくなくなっても、ISDNは今後も提供されるでしょう。 ISDNは一本の電話回線で、声とデータを、BRI(ベーシック・レート・インターフェース)というサービスで128kbpsの速度で通信します。 多くの国では料金が一分ごとにかかりますから、毎月の請求額は大幅に異なる場合があります。

フレームリレー: 電話会社が、デジタル回線で使うプロトコールで、従来のものと同様に提供しているサービスです。 1988年開発されたもので、ネットワークでエラーを検出するプロセスを排除しますから、高速データ通信ではより効率的な方法で、サービスも、より効率的で高速になります。 フレームリレーは、ローカルエリア・ネットワークをつなぐのに普通の電話網で複数の専用回線を借りるより便利です。 モデムとインターネットへのダイアルアップ接続よりかなり速くなります。 情報通信会社は地域の学校をフレームリレーでつなげると提案するかもしれませんが、専用回線との費用を比べてみればよいでしょう。フレームリレーのほうが安いはずです。 このシステムでは、会社と国のレートに関する規制によって異なるでしょうが、毎月一定料金を支払えばそれぞれの学校は、特定の速度を保証されます。 その特定の速度は、56,000bpsから150万bpsまでです。 多くの場合、顧客は、150万bpsの速度で接続する可能性のある「フラクショナルT1」と呼ばれるサービスを選択するでしょう。 他方、ある会社はフレームリレーを用いて、別の国にあるオフィスと連結しています。 このサービスは百カ国以上に提供されています。




図4:フレームリレー

デジタル加入者線(DSL)は、ある電話会社によって都市部において提供される高速度のサービスです。 ダウンロードの速度が114kbpsから8mbpsまでで、アップロードの速度が640kbpsまで上ります。 この高速度のインターネットへの接続は常時接続になっていて、接続を待つ必要はありません。 さらに、たとえ同じ一本の線を使っていても、同時に電話も使えます。 制限されるものとしては、コンピュータが電話局から5,460メートル以内にあることと、すべての電話回線がDSLの信号を取り扱えるわけではありませんが、費用は、専用回線やフレームリレーよりかなり安いです。 距離に制限がありますから、多くの農村地域ではDSLは適していません。 DSLの普及は、他の高速度接続方法であるケーブルモデムより遅れています。


ケーブルモデム
: ケーブルテレビ会社は, 本社の放送局や電波中継局から町にある加入者の家まで、同軸ケーブルを経由して複数のテレビチャンネルを配送します。 過去数年で多くのケーブルテレビ会社は、ケーブルシステムでデータを送信・受信できるように、インフラをグレードアップしました。 これらの会社は一般の消費者や組織に、高速度のインターネット接続サービスを提供しています。 一般的には、ケーブルモデムは一台のコンピュータだけに接続され、パソコンのネットワークには接続されていません。 電子メールやインターネットのサーバを運営する学校には、ケーブル会社がケーブルモデムのネットワークに接続しない場合があります。 しかし、このことは会社の方針の問題であり、技術上の問題ではありません。

図5:デジタル加入者線

衛星: 衛星は遠隔の地域を接続するのに過去数年にわたって使われています。 最近、複数の会社による技術上の躍進は衛星接続の値段が低くなったおかげで、より多くの学校がインターネットの接続ができるようになりました。


 


衛星には、赤道の上の固定軌道にあるものもあります。 これらの静止衛星は大陸を結び、多くの声、データ、そしてテレビの信号を送信します。 それぞれの静止衛星には、大陸の一部かあるいは二つの大陸の一部をカバーする電波受信可能域があります。 より低い高度の軌道にある衛星もあり、声とデータを衛星間で通信する衛星群を構成しています。 信号は地上で始まり、衛星へと通信され、そしてまた地球へと放送されます。 衛星がデータの通信のために使われている場合では、遠隔の学校に複数の選択肢ができます。 ある選択肢は、将来にはあなたの国でも提供される可能性があります。 衛星による接続を使うには、北半球であれば、南の空が大きいビル、山脈、そして森林によって妨げられていないようにしなければなりません。 南半球であれば、北の空は妨げられていてはいけません。 赤道に近い学校では、衛星放送受信アンテナが真上に向きますから、真上の空が見えるようにしなければなりません。

北米では2つの興味深い消費者サービスが新登場しましたが、将来には他のところにも登場するでしょう。

北米以外にも提供されていますDirecPCは、合成システムで、1メートルより小さい衛星放送受信アンテナと衛星モデムを使い、受信の速度が400kbpsまで上りますが、それぞれの加入者はインターネットに送信するために電話回線が必要です。 ダウンロードの速度は国によって異なる場合があります。 受信データがある限定を超えると、料金は月単位でかかります。 アメリカでは、電話回線が要らないように、このシステムはグレードアップされています。 DirecWayでは、受信速度は同じで、送信速度は128kbpsです。 勿論、ユーザが増えるにつれて、速度は下がります。 Windowsコンピュータで作動し、ローカルエリア・ネットワークを接続するオプションが追加される予定です。 競合するStarbandというサービスは、アメリカでは同様なサービスと速度を提供しています。 大雨によって信号が一時的に衰える場合があります。

学校、ビジネス、および別の組織向きの企業制度は、VSATを利用しています。 VSATとは、Very Small Aperture Terminal(超小型地球局)で、地球の遠隔地で過去数年使われています。 超小型地球局によるシステムは値段と適用性が異なります。 アンテナは通常前述の消費者サービスのアンテナより大きく、購入と設置の費用は非常に高い場合があります。 以下の図は典型的なVSAT構成を表しています。1メートルほどの小さなアンテナとルーターが学校で設置され、衛星を経由して他国にあるインターネットのとても高速な部分であるバックボーンに近い、5−6メートルほどのアンテナを使っているホスト・ゲートウェイに接続しています。 それぞれの会社の設備は微妙に異なり、互換性はありません。


 

衛星会社のサービスの種類や値段を計算する方法は、非常に異なります。 ある会社は、ある帯域幅や毎月に一定のデータ量を保証しますが、一方では一定の料金で数台のコンピュータしか接続しない会社もあります。 他にも、時間帯によって料金が変わるところもあるようです。 その結果、経験のない人にとってどれを選択するのかと言う問題は難しいですが、将来的には地球の多くのところでは、衛星がインターネット接続の唯一の方法となるでしょう。

図6:VSAT衛星接続

ワイヤレスインターネット接続: 衛星が有線ではない一方、ワイヤレスインターネットシステムの多くは、衛星間ではなく、ラジオと小さなアンテナを利用し地上で信号を通信します。 周波数が異なりますが、ラジオのAM・FM放送やテレビ放送とは違うのです。 無免許のラジオの周波数には、コードレス電話や他の家電とともに使われているものもあります。 このことが原因で、インターネット接続に影響する混信が生じる場合があります。

非常に遠隔の地域では、HFラジオは選択肢のひとつです。 とても遅い接続を利用し、両端ではラジオのモデム、免許、そして使うたびに通信士も必要となります。 他の選択肢のないアフリカの遠隔地域で使われていますが、費用が高いです。 他の利用としては、クルーズやヨット向きのサービス(SeaMail、CruiseEmail、SailMailなど)として世界中で提供されています。


 


多くの国、例えば米国、イスラエル、カナダ、およびヨーロッパでは、適切な設備があれば誰でも使える無免許の無線周波があります。 このような技術は他国へと輸出され、インターネット接続やビルの間に信号を配送するために使われています。 多くの場合、スペクトラム拡散通信という技術を利用します。 速度や距離は異なりますが、1キロから30キロまででは、この技術を使えばT1以上の速度で通信できます。 設備やアンテナの種類、および環境により大幅に左右されます。 接続の多くは、送信機と受信機の間に障害物があると駄目です。 1つのアンテナから他のアンテナが見えなければなりません。 木々、丘、そしてビルが接続を阻害します。 よって、計画の段階での実地調査で、あなたの学校で無線システムが使えるかどうかが決まります。 通常このようなネットワークは、専門家によって計画され設置されます。 アメリカでの費用を含む案内は、Texas State大学の図書館から無料でダウンロードできます。 http://www.tsl.state.tx.us/ld/pubs/wireless/

図7:二地点間接続の無線接続

表1:インターネット接続の速度比較

おわりに

インターネット接続について決定を下した後に、契約を結ぶことになります。 通常、契約が長ければ会社は値引きをします。 例えば、契約を結ぶときに全額を支払う、あるいは2年間の契約を結べば、装置が割引になるか、無料になる場合もあります。 月極めで支払う場合では、初期コストが比較的高いとしても、他の会社のほうがいいとわかれば途中で変更できます。 新技術が開発され、他国で提供される背景があるので、サービスを変更したい場合もあるでしょう。長期契約を結んでいると、変更が困難ですが、将来でてくる情報通信のオプションを見極めるのはとても難しくて、時間がかかります。 地元の広告では市場の潜在力を査定するために出されていて、実際にあなたが求めている新しいサービスを提供しているわけではありません。 ですので、広告に頼らず、他の情報源を求めればよいでしょう。 一旦インターネット接続を持てば、選択肢をもつことは容易になります。獲得した知識を分かち合いましょう。 他の学校も接続したいと思っているのですから、あなたと同様にアドバイスを必要としています。

著者について

Steve Cisler氏の経歴: アップルコンピュータへ転職した1988年まで、図書館で14年間勤務。 アップルのアドバンストテクノロジーグループ部の一員として、革新的な研究と実演プロジェクトのための設備とソフトを図書館に提供するLibrary of Tomorrow(将来の図書館)プログラムを担当。

インターネットの可能性と文化的挑戦について、そして情報や情報技術にだれでもがアクセスできる機会を増やすため、Cisler氏は数多くの国で講義を行いました。 Tachyon, Incという、衛星サービスを提供している会社の顧問として働いた後、最近ではケロッグ財団のManaging Information With Rural America(農村地域のアメリカでの情報管理)と呼ばれているプロジェクトの研究を完成しました。

American Libraries、Library Journal、Online、Database、Wired、First Monday、Cultural Survival Quarterly、そしてSan Jose Mercury Newsといった雑誌と新聞に寄稿しました。

連絡先はcisler@pobox.com
で、ホームページはhttp://home.inreach.com/cislerです。

ページのトップへ

脚注

Internet Society(インターネット協会), 11150 Sunset Hills Road, Suite 100, Reston, VA 20190-5321 USA. TEL: +1 703 326 9880. http://www.isoc.org/


ページのトップへ

図表の一覧

図1:インターネットに接続する

図2:ダイアルアップ接続


図3:専用回線


図4:フレームリレー

図5:デジタル加入者線

図6:VSAT衛星接続

図7:二地点間接続の無線接続

表1:インターネット接続の速度比較

ページのトップへ